映画「うさぎドロップ」のあらすじや感想を紹介!父と娘のふたりの生活を微笑ましく真剣に描く物語

宇仁田まゆみ原作の同タイトルの漫画を映画化。アニメーションも制作されている。

原作では、りんの幼少期から高校時代を描くが、この作品ではダイキチとの出会いから、ひとつの家族となるまでを描く。

映画「うさぎドロップ」のあらすじ

ダイキチは、体育会系だが、天然で真っ直ぐなヤツ。実家を離れ、仕事に明け暮れていた。

ある日、母方の祖父が他界した。久々に家族たちと会う。そこには、見慣れない少女がいた。家族に尋ねると、祖父の隠し子だという。名前は、りん。

祖父を見送ったあと、一族が少女の処遇を話し始める。厄介なことだ、施設に送るか、誰が世話する、とまるで少女の気持ちを考えようとしない親族たち。苛立ちを覚えたダイキチは勢い的に、りんを預かる。

翌朝から、ダイキチの後悔が始まる。「おじさん、お腹すいた」。さらに、引き取り手の無い子供を世話する人の真剣さ、りんの母親の事情と垣間見える母性愛に触れる。反発してはみるものの、ダイキチは本当に自分が育てていいのだろうかと悩む。

ダイキチの考える「父娘の形」と、りんなりに考える家族の形があった。ふたりの生活を微笑ましく、真剣に描いている。

映画「うさぎドロップ」の感想レビュー

★×9

最近は子供向けのアニメーションでも、これが正しい!みたいな主張があって、気持ちわるく感じることがある。分かり易いからなのだろうか?

劇中、りんは幼いなりに、ジイの死を受け止めようとする。ダイキチは、りんの疑問に丁寧に答えようとし、その歩みに寄り添っていく姿が優しい。ダイキチが、どう話をしていくのだろうと、真剣に見入ってしまった。

ダイキチの少女への気遣いと、父親の思い出は大事だがダイキチも大切な人だという少女の優しさが、静かに噛み合っている。

いたずらに視聴者の気持ちを揺さぶる作品ではなく、主人公たちの気持ちから、どう思う?みたいに投げかけをされたようで、心に残る作品だった。

「ジィ…」

りんが、ダイキチに素直に付いて来たのは、亡くなった父親に生き写しだっことと、ひとりだけ自分に優しい声を掛けてくれたから。

「ジィ…」は、ダイキチと初めて対面した時に、りんの口から出た言葉で、象徴的な言葉。声が小さいので、お聞き逃しなく!

母は強し?!

大人が力み過ぎると、子供の考えや気持ちを聞かずに、叱ることが子供に良いはずだと考えがちだ。実は、子供なりの考えや視点があって行動している。

コウキの母ゆかりの弱音に対して、ダイキチが意外な言葉を吐く。「臆病になった」。

実は、親は不安だから子供のやる事に対して、必要以上に叱ったりする。むかし聞いた話、子供が3才なら、親としても3才。耳が痛い話。

周りの人の役割

りんとダイキチ、両親と妹、近所の人、職場の人たち。子供の環境は整えるけど、遊んだり、細かく気持ちを聞いている余裕がない。しばらくの間、遊びの相手は出来るけど、一緒に生活は出来ない。

当たり前と言えば、それまでの話だが、それぞれの距離で無理なく関わっている。

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まとめ

松山ケンイチの魅力だろうか。劇中でダイキチが気合を入れているのに、力み過ぎに感じなかった。観ていて、重すぎない。

芦田愛菜も、自然だった。ダイキチが考えた末に、りんに伝えてみた言葉も、りんがさらりと返している。ダイキチの問いも、りんの答えも、それを聞いたダイキチの反応も柔らかくて心地よい。

原作で、りんが高校生まで描いているらしいが、逆に今回は続編を観たくない気がするのは何故だろう?

芦田愛菜の演技が強力だったので、そのままの印象を残しておきたいというところだろうか。続編が出来たらできたで、たぶん観てしまうのだが…。

監督:SABU

キャスト
河地ダイキチ・・・松山ケンイチ
鹿賀りん・・・芦田愛菜
二谷ゆかり・・・香里奈
河地カズミ・・・桐谷美玲

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