映画「陰陽師II」のあらすじや感想を紹介!前作とは違う歴史大作のてんこ盛り

夢枕獏の小説を原作とした「陰陽師」(2001)の続編で2003年公開。

1作目に続き、安倍晴明(野村萬斎)と源博雅(伊藤英明)の活躍で、出雲の長・幻角(中井貴一)との戦いに挑む。

映画「陰陽師II」のあらすじ

夜な夜な起こる、鬼が貴人を襲い、その肉を喰らうという怪事件。

源博雅は、友である陰陽師・安倍晴明の元を訪ねます。博雅は、時の右大臣・藤原安麻呂の命を受け、娘・日美子の夜ごとの奇行のことで晴明に会いたい旨を伝えます。この時、日美子に惹かれている博雅は、正直がゆえ晴明に気持ちを見抜かれてしまいます。

鬼が現れ始めたのは、天の怪(あやし)き兆しの頃からで、関係があるのではと言う博雅に、晴明は天の兆しなど気にし過ぎるなと言ってのけます。

何事も、人の迷いが事を大きく見せることで、それは鬼に恐れ、神にすがるのと同じ事だというわけです。博雅は、そう言えば神と崇められる男が、人の傷を治すらしいと話します。名は幻覚というらしい。

藤原安麻呂の娘・日美子は、他の姫とは違い、弓を放ち、怖いもの知らずです。不思議なことに、傷を癒す力を持っていることで、父の藤原安麻呂は不安を口にしますが、晴明は軽く否定します。

夜道を歩く博雅の耳に、得も言われぬビワの音が聞こえます。博雅は、取り憑かれた様に音の主の元へ行き、気のままに自らの笛で応えます。ビワの演者の名は、須佐。博雅と須佐は、互いの調べに深い感動を覚え、友となります。

時を同じくして、叢雲剣(むらぐものつるぎ)に異変が起きます。晴明が帝の命をうけ、剣を調べることに。晴明は、剣に大きな何かを感じますが掴みきれず、先ずは鬼退治を命じられます。

晴明は、叢雲剣について記録を調べ始めます。そこへ博雅が現れますが、晴明は余計な記録は見なくて良いと博雅をたしなめます。しかし、博雅がボンヤリと指摘した事柄が、晴明に思わぬ気付きをさせるのです。

鬼、日美子、叢雲剣、幻角、須佐、絡んだ糸が解け始め、闇に葬られた事実が明かされていきます。

映画「陰陽師II」の感想レビュー

★×6

正直、今回はスケールが大きすぎと感じますが。伏線が面白いのです。しかし、繋がりも複雑。ちと学芸会の様相も呈している感じです。

安心するのは、始めと最後の晴明と博雅の、いつもの戯れの会話だと思います。ここで、陰陽師の映画たる浮世離れな締めが行われているのかと思うのです。酒を交わしながらの、この数分間のやり取りは、意味深いものだと思いますよ。

安倍晴明の格闘シーンは、格闘にはなっていませんよね。舞うことで、相手を交わしている様な動きとなっています。野村萬斎の本領発揮。優雅な戦いです。

ちなみに、今回は蜜虫も舞ってます。彼女はもともと蝶の式神なので、舞って当然と言えば当然ですね。晴明のかわいい右腕としても活躍していますし、博雅をからかう時も晴明の言葉を繰り返したりして、愛らしいです。

今回、晴明は女形の舞を披露します。野村萬斎の舞というのは見た事が無いのですが、これは面白い試みですね。彼が出ているのですから、こういったシーンが有るのは貴重ですね。ちょっとキラキラ過ぎてパチンコの演出みたいになったのは、仕方ないのか。最近のパチンコ台が綺麗過ぎるのです。

前作の道尊との対決とは違う、歴史大作のてんこ盛りを楽しみましょう!

騒がしくなってきた

晴明が毎度ポツリと、口にする言葉です。このひと言を聞くと、わくわくします!さあ、始まるぞって感じです。

安倍晴明は、没後に作られた浄瑠璃作品の中で、人と狐の間にできた子として描かれているそうです。前作で晴明と親しくなる前の源博雅が、それを噂話として口にしています。晴明の超人性の理由として面白いと思います!

愛すべき晴明

晴明は、鬼と日美子の関連を探ろうとしますが、結果的に事を加速させてしまいます。晴明は「触れてはいけない物」と悔やむわけですが、もっと超越したコメントが欲しいところでした。それより、触れてはいけなかったのは、鬼の謎よりも日美子のお肌で、妙にスケベな場面です。

ちなみに前作では、肝心なところで方術を掛け損ねました。鬼に怯えた帝(みかど)に腕を掴まれ、動けなかったのです。その結果、博雅は鬼に腕をかじられてしまいますが、博雅は愛で鬼の心を鎮めています。

晴明もたまにコケる。時には博雅が晴明を助ける。凡人・源博雅とのコンビが、晴明の力を活かしているようです。

晴明の博雅いじり

前作に続き、安倍晴明は式神(方術で人や物を操る)を使って博雅を騙したり、恋する源博雅をからかって楽しんでいます。

おバカな場面というより、これらの遊びがあるので晴明と博雅の繋がりが感じられるのですね。京都の繁栄などには、全く興味が無い晴明も、博雅を通して俗世界と繋がり続けているのです。

「お前が居なければ、誰が酒の相手をする?」そして大笑い。これが、晴明が博雅を必要とする気持ちを表していて、いい感じです。

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まとめ

前作とは、かなり違った雰囲気で、少し抵抗ありでした。中盤はCGこそは派手なものの、話や演技の作りが乱暴な印象を受けました。それでも、締めはしっかりしているので、安心することは出来るのですが。

じっくり煮込んだ、晴明と博雅の活躍が好きです。野村萬斎、伊藤英明のコンビは、良い感じですね。

監督:滝田洋二郎

キャスト
安倍晴明・・・野村萬斎
源博雅・・・伊藤英明
蜜虫・・・今井絵理子
幻角・・・中井貴一
日美子・・・深田恭子

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